18名の参加でした。
今回も内容が濃いのでその1、2,3の3回に分けてお送りします。
1 中国製キットについて 太田会員
2 注型について 大石会長
3 パントラ 中島会員
恒例の新年会の開催については、事務局一任で,基本的に開催されない方向となりました。
収まりかけたと思ったら、オミクロンです。
困ったものです。
アラート、
トライデント、
ブルーノーズ、
などいずれも1:48大型模型で構造模型です。
この中の、アラートという18世紀後半の武装カッターについて制作過程の説明がありました。
このキットのフレームは3mm厚さのMDF材です。
キールをペアウッド(梨)で作り直し、フィラー(充填材)を入れていきます。
MDFは画鋲が効きませんので、フィラーをしっかり入れます。
この船はカッターですから外板はクリンカービルド(鎧張り)となります。
北欧で盛んな造船方法で、10世紀前後のバイキング船などでおなじみです。
ところで、バイキングのクリンカービルドは一般に想像するようにフレームを組み立てて外板を張るのではありません。
シェル・ファースト法といって、外板をキール部分から上側に伸ばしていきながら、あとからフレームを取り付けます。
ですから、フレームなしでも組める鎧張りなのです。フレームは外版を張り終わってから取り付けます。
この辺のところの事情はこの書籍に詳しく記載されています。絵が大変多く英文が苦手な方でも参考になると思います。
模型では釘をどう打つか迷われたそうです。
図で説明がありました。
この図はバイキング船の梁型です。
バイキング船ではまず外板と外板を釘(リベット)します。
外板が形成されてから次に、外板とフレームを固定する釘(木釘)を打ちます。
アラートは18世紀のカッターですから当然フレームを組んで外板をはります。
釘(リベット)は図のように一種類で外板とフレームを留める形で使われています。
クリンカー張でも船首と船尾は鎧張りにする必要はなく平張りとなります。模型製作時には注意が必要です。
模型でクリンカービルド張りをする場合は、外板に段差をつけて重ね張りするか、外板を三角形に加工して平張りするかになります。
太田会員は後者の方法で、サーキュラーソーを工夫して三角にうまく加工されています。
太田会員は、外板留めには画鋲を活用されています。
便利はジグがついており、苦労することなくハロルド・ハンの方式できれいに組むことができるそうです。
樽についても同様にきれいなレーザーカットで簡単に綺麗な樽がまさにプラモデル感覚でできるそうです。