5月の例会の様子

今回は15名の参加でした

楽しい帆船模型の話が満載です。(^o^)/

 

7月の連休に開催する作品展について説明がありました。

 

 

 


本日は松尾会員が休みなので、田中会員の司会で例会は進行します。

 

 

 


 製作の説明の最初は、シニューの製作について掘会員から説明がありました。
シニューは19世紀のフランスの16門 ブリッグ艦です。
2門の8ポンド砲と14門の24ポンド・カロネード砲で武装しています。カロネード砲がやたら多く、珍しい組み合わせです。
アベイユ級Abeille-classの9番艦になります。
非常に美しい船です。

フランスの海事博物館のANCREで詳細な図面図書が売っています。
大石会長から図面の提供を受けてスクラッチビルドで作成されています。

船首、船尾で黒檀を曲げるのに色々とトライされています。

シニューは14門もカロネード砲を積んでいます。

これを真鍮から旋盤で削るか検討の結果、作業が大変なので、ブルーミックスを活用することにしました。

ブルーミックスで型取りし、パテで大量生産し着色しています。

型取りの仕方で会員から色々と意見がで、有用な情報交換が行われました。

 

 

トップの加工は、フランス独特で英国艦と異なり隙間が少し空きます。

黒檀を使って丁寧に仕上げています。

トップの組み上げを申されています。

デッドアイも取り付けられています。

後のリギングをスムーズにするため、先工程を進めておられるそうです。

甲板のリギング作業がしやすいように、マストを仮に立てて、シュラウドを張り、ラットラインも張っておられます。

 

他の会員から、これで実際に組み上げてズレたりしないか心配する声もありましたが、そこはべテランの技で大丈夫です。

 

 

 

 

セールは透けない非常に薄い生地を使って、ミシン、手縫い総動員で仕上げています。

セールの生地選びは大変難しいのですが、薄く透けない記事を過去に会員に配布されたものを現在も活用されているそうです。

ミズン・ヤードのパレルも綺麗に再現されています。

 

 

 

 

シニューといえば中島会員です。

堀会員へアドバイスされています。

中島会員のシニューは有名な作品で4年以上の歳月をかけて作成されています。

白井さんの著書にも「精密地獄に入っていった」と表現されています。

 

積載するボートも丁寧に作成されています

 

 


次に有安会員のベルリン・キットの作成紹介です。

このキットはレザーカットではありません。

 

金属部品が図面と大きさが異なったりビックリ

いろいろと苦労され、この修正だけで半年を要したそうです。

大砲の架台も大きさが明らかにブカブカです。

架台を自作する時間も無かったので幅を詰めています。

何とか形になりました。

 

綺麗な船に仕上がりました。

7月の作品展をお楽しみに(^^)/

 

 

 

 

田中会員は巨大なビクトリー号を製作されました。

 

今回は、なんとそれを据えたポーツマス・ドッグヤードのジオラマを製作する計画の説明がありました。

 

 

 

模型そのものも会員からロープ素材の提供を受けてディティールも正確に再現されています。

 

 

船首部分の拡大図です。

 

どんな壮大なジオラマになるのか7月の作品展が楽しみです。

 


金岡会員から銘板をエッチングでつくる紹介がありました。

塩化第二鉄を使います。

アルカリには重曹を使います。

フォトレジストの代わりにコピーのトナーを真鍮板に転写します。

 

 

塩化第二鉄でエッチングします。

カイロで加温しながら、数時間かけたそうです。

 

 

手素晴らしい出来映えです。

ただ1点問題があります。

廃液処理に注意が必要です。

エッチングの廃液を適正に処分することは皆さんが考えるより大変です。
銅と塩化第二鉄が反応して塩化銅という劇物が生成します。流すことはできないので、毒性のあることを意識しながら適正処理するしかありませんが、一般廃棄物の劇物を適正に処分を委託できる先はありません。(+o+)困ったものですトホホ

では次回をお楽しみに(^o^)/