連休のど真ん中ですが
本日は15名の参加です。
最初に事務局長から挨拶がありました。
今年の作品展は場所と時期が変更になっています。
7月5,6,7日です。ご注意ください。
スカイタワーではなく大阪駅前第2ビルの5階 生涯学習センター ギャラリーBです。
大石会長からモデルシップウエイ社のエマCベリーの製作の紹介です。
1/32の高さ72cm長さ67cmの19世紀のスループ型の漁船です。
魚やロブスターを生きたまま運搬できるように船内に生け簀があり、船底に海水の出入り用の穴があいています。
復元されており、ホームページもあります。
EMMA C BERRY:NOANK SMACK
1866年に建造され、1886年に改装され、1916年にガソリンエンジンを追加1924年に引退
1931年に復元され、1994年にNatinalHistoric Landmarkに指定されています。
米国 コネチカット州のミスティック・シーポート博物館に展示されています。
Model Ship Worldにも記事が上がっています。
マイクロクラフトで入手できます。お手頃価格です。
レザーカットされています。
フレームモデルですので、構造模型のように、キールにフレームを何本も立てていきますので高難易度なキットです。
綺麗にレザーカットされていますが、材が脆いので、慎重にカットしないと欠けます。
ホワイトメタルのフィッティングは、結構良いできです。
索は綿ではなくナイロンだそうです。
索の太さは静索、動索とも10種類近くは欲しいところです。
滑車は単なる直方体です。
角を成形して丸くする作業が必要です。
デッドアイは、きれいなものがついています。
治具がキットについており、造船所で実際に建造するように組み上げていきます。
門型のクレーンのような治具が左右のレールに沿って移動します。
これでフレームが歪まずに並行に位置決めできます。
レザーカットの寸法精度が甘いので、フレームに1mm弱の段違いが生じています。
修正が必要です。
この辺を適当にすると船体が歪んでしまうので、丁寧に作業します。
材が脆いので、注意しないと欠けるそうです。
本当に脆い材です。
治具の製作は慎重に正確に組み上げます。
治具を使ってキールを組み上げます。
キールへのフレームの組付けは、ハロルド・ハンの方法ではなく
クレーンのような治具を作成し、これを使って正確にフレームを据えていきます。
この治具は船台に設置されたレールの上を滑って移動します。
そのため各フレームがズレることなく平行に組みあがります。
実際には、フレームに補助材を仮付けして歪まないようにしてキールに据えていきます。
3軸(ロール、ピッチ、ヨー、横、縦、片)とも歪まないようにします。
ロール:横方向に歪まないようにフレームの傾きを調整しながら、
治具にしっかり固定することで、ヨー方向に傾かないようにします。
フレームに補助材が付いた状態で綺麗に並んでいます。
キールとの間にも補助材を入れフレームの土台をしっかり固定するとともに
キールから垂直に伸びる材を使って、フレーム外側に材で固定しヨー方向にズレないようにしています。
船首付近はフレームも小さく大変です。
今回はここまでです。また続報をお楽しみに(^O^)/
次に五十嵐会員の「私の道具箱Part2」です
昨年の5月の例会でPart1として3Dプリンターや3DCAD、金属旋盤などの紹介がありました。
今回も、もっとポピュラーな道具の紹介です。
スクラッチビルド専門ですから製材の道具が必要です。
バンドソーは分厚い材でも加工でき安全で便利です。
木材だけでなく、アルミでもサクサク切れます。
しかし欠点があります。
材送りがゆっくりしか送れませんので切断に何分もかかります。
また5mm幅の鋸を使っても真っすぐ切るには治具が必要です。
また切断面は縦縞が入りますので、面取加工が必要です。
この点サーキュラーソーは大変速くあっと言う間に一直線に綺麗な切断面で切れます。
もちろん木材だけで金属は切ってはダメです。
いいことずくめですが、大変危険です。
キックと巻き込みです。
キックとは材が跳ねて当たったら家具などは大きく傷がつき家族に恨まれますし
自分に当たっても痣ではすみません。
五十嵐会員も一度大けがをしています。
基本的に事故は時間の問題と深刻にとらえて、毎回緊張感をもって作業しないと本当に大事故につながります。
ここで、中島会員から安全装置について説明がありました。
中島会員は自作のサーキュラーソーを使われているので安全装置も工夫されており
大変良いアイデアで参考になります。
あと彫刻などに便利な実体顕微鏡の紹介がありました。
かの有名なLloyd McCafferyさんも精密な彫刻に実体顕微鏡を勧めておられます。
氏のミニチュア彫刻のYOUTUBEもぜひご覧ください。感激します。
Sentinel of sea_Lloyd McCaffery Lecture_2022
Lloyd McCaffery(b. 1949)ホームページ
双眼であることが重要で、しっかり立体感を掌握できることが重要です。
顕微鏡を見ながら作業をしますので、対物レンズから材までの距離が短いと作業ができません。
この機種は20cm以上距離がとれるので、顕微鏡を見ながらルーターを使って作業ができます。
倍率は10倍で十分です。照明は必須です。
今回はここまでです。
次回をお楽しみに(^O^)/