10月の例会の様子

暑さもひと段落した中での開催でした。

今回は、18名の出席です。

最初に臨時総会がありました。

今年は決算が遅れてしまいましたが無事済みました。


三木委員の司会進行です。

今回も盛りだくさんです。

最初に今回新たに会へ入られた西田会員の紹介がありました。

西田会員は大阪大学理学研究科生物化学専攻の教授だった方です。

また岩波科学新書の「すべては卵から始まる
も出版されています。

amazonでも入手できます。

読まれた方もおられると思います。

1世紀前からの謎を解明!動物の左右をつくる新しい原理を発見

世界初!多細胞生物が外来DNAから細胞を守る仕組みを発見!

もニュースになりました。

凄い方が入会されました。

船もブルーノーズに始まり

種の起源のHMSビーグル号、

飛鳥2も作られLEDで電飾される凝りようです。

構造模型のキットも手掛けられ、

現在ビクトリー号の建造中です。


驚いたことに何ら工具をもっておられません。

ベテラン会員からいろいろと質問が飛んでいました。


次は前田会員の帆船模型教室でのチャールズヨットの製作です。


模型教室は①キールとフレームの組立、②外板張り③甲板張り④艤装ばうスプリット⑤装飾⑥チャネル⑦ステイ・シュラウド、⑧セール、⑨仕上げ、⑩船台
と盛りだくさんです。

大変親切に教えてくれたとおっしゃってました。


フレームの間を全てバルサで埋め込むフィラーという作業には少し戸惑ったそうです。

整形が大変で#80のやすりでもなかなか削れなかったとおっしゃってました。

道具も段々と増えてきたそうです。

やはり、最初の一隻というのは完成した時の感動も特別なものがあるようです。
教室にご興味のある方は遠慮なく問い合わせメニューからメールしてください。


次は五十嵐会員の3Dプリンターによる大砲の製作です。


2022年8月にELEGOO MARS3を導入し、苦労の末造形に成功され造形物を皆に披露されていました。
3DCGからデータを起こし、STLを出力して、エラーチェックをかけ、スライサーソフトで読み込み USBメモリーを3Dプリンターにさして造形を始めます。


高さ5cmならだいたい3時間かかります。

造形が終わったら、未反応レジンを取り除くため水洗>超音波洗浄します。

日陰でしっかり乾燥させて、UV照射をして2次硬化します。

ネイル用の廉価なUVでやっていますが、専用機も試したくなっているそうです。

超音波カッターでサポートの切り離し
一連の流れについて説明がありました。
会員から3Dデータの作成について1カ月でデータ作れるだろうか?という質問がありましたので、近々に
特集として「大砲の3Dデータを作る」を連載します(^O^)/


今回はここまでです。次回をお楽しみに(^o^)/

9月の例会の様子

連休の中での開催でしたが
15名の出席です。


最初に金岡事務局長から会計報告がありました。

三木委員の司会進行です。

今回も盛りだくさんです。

新入会員の紹介
ギミックの凝った作品の紹介
ポーランド製の精密ペーパークラフト作品
などなど・・・

最初に新入会員の紹介です。

佐藤会員の紹介がありました。

佐藤会員は、作品展に作品を出品されています。

今後が大変楽しみです(^o^)/


最初は田中会員のグレーテルです。
この船は田中会員十八番の電装ギミックが満載です。

   

日本橋のシリコンハウス共立で麦球の様な光り方をするLEDを入手されています。

抵抗とセットで購入されたそうです。

   


これをランタンや船内灯にうまく仕込んでおられます。

絶妙なマッチングでゴテゴテしていません。

スッキリと収められています。

船体を作成する際に電池ボックスのスペースをあらかじめ用意されています。


回路図の説明もありました。
+極側(LEDの足の長い方)を間違えないこと。
LEDの順電圧と順電流を確認します。
抵抗に流れる電圧は電池の電圧ー順電圧です。
電池の数でオームの法則で順電流以下になるように抵抗値を決めます。
抵抗値はカラーコードにより確認します。
なお、LEDは電流制限抵抗が必須ですので抵抗なしに電池と直結しても光らないそうです。


次に中島会員からペーパークラフトのHMSビクトリー号の説明がありました。

昨年に続いてのペーパークラフトです。

このキットはVESSEL社のSHIPYARDブランドの 1/96の全長1m超えでのHMSビクトリーになります。


日本円で3万円弱、ポーランドの会社のHPをみると189ポーランド・ズウォティーとありますので7000円程になります。


VESSEL社はポーランドにある1985年創業のCARD BOARD MODELメーカーです。
ブランド名はSHIPYARD
ホームページはこちら https://model-shipyard.com/gb/sailing-ships/33-mk002-hms-victory-no-41.html

超精密ペーパークラフトの本場がポーランドでGPM社など幾つもの会社があり、ジャンルも船だけでなく、飛行機、AFVと幅広です。
精密どもプラモデルを凌駕するといわれています。

写真にある手製の小型ノミや鉋で制作されています。
鉋を自作するときの注意事項の説明がありました。
一般人では鉋は調整だけでも手に負えないのに自作など・・・です。

船尾の格子など全てノミ作業だそうです。
超音波カッターがあるとずいぶん楽ができるところですが、道具でやってしまうところが匠の技です。凄い

この錨もペーパーだそうです。
とても紙には思えないのでさすがです。

アンカー本体もアンカーストックもペーパーだそうです。

重量感がたっぷりあります。

大砲は、紙の大砲と金属が混じっています。


ここに見える旋回砲は紙だそうです。


マストは木だそうです。


こうなるとどれが紙か分かりません。


やはりビクトリーは貫禄があります。

本日はここまでです。

次回をお楽しみに(^o^)/

5月の例会の様子

寒暖差の激しい今日この頃ですが如何お過ごしてでょうか。

作品展も7月5日~7日もまじかに迫り皆作品作りに邁進しています。

今回は20名の参加です。

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今回の例会のレジメです。

最初に総会、その次に作品展の説明、

最後にVASAの映像です。

最初は、総会です。

大石会長から説明がありました。

5年度事業の報告がありました。

また、6年度の人事体制についても説明がありました。

一部役員が変わります。

5年度の事業報告です。

改めて見直すと結構いろいろやってきたなと思います。

キットの説明や、各会員の工具箱といって工作部屋の紹介もありました。

会員から技の披露もありました。

外板の張り方、ロープの撚り方、銀ロウ付けの簡単な方法など色々な技術紹介がありました。

会員からの不要品のバザールもありました。

バザールはいつも大変賑やかになります。

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作品展についての説明がありました。

今回は今までと場所が変わります。

場所は、大阪駅前第2ビル5階ギャラリーA

7月5日金曜日~7日日曜日まで
10時~17時 最終日は16時

搬入・搬出の仕方が大きく変わります。出展者への注意事項の説明がありました。

最後にNHKの沈没船クエストの紹介がありました。

5月29日(水)午後7時57分~ 再々放送されます。

結構人気なようで何回も再放送されるようです。

VASAの船内に入っての映像は、帆船モデラー必見です。

沈没船クエスト – NHK

今回はここまでです。次回をお楽しみに(^O^)/


2月の例会の様子

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遅くなりました。

2月の例会の様子です。

今回は早川会員の作品を振り返っての製作技法の紹介がありました。

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早川会員の作品は、第40回作品展記念 早川 昌 個人展に写真が掲載されています。

これは1972年の作品でオランダ船です。

まだ、帆船模型が一般には全く知られていなかった時代です。

参考になる文献もなく、洋書も今と異なり殆ど入手不可の状況で、よくここまで調べてククラッチビルドされてとただただ、驚きです。

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早川会員はクリンカービルド(鎧張り)の作品が見事です。

早川会員は独自の治具もいくつも開発されています。

電動工具も自作されますし、刃物関係も自作されます。

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これは早川会員の自作のカンナです。

簡単に自作されるのですが、これが実に使い勝手が良いのです

こういった精密な作業は早川会員ならではのもので、中々真似のできるものではありませんが、皆さんもチャレンジしましょう。

こちらは早川会員から紹介され帆船模型を作る人の必須のノコギリです。家具や楽器用の細工ノコです。

大変薄くかつ切れ味が抜群なのこで、大きな材でもサクサク、精密な加工にも大変重宝します。

なんと、ここ10年で価格が倍になりました。

他にも作品について様々な紹介がされましたが、是非この夏の作品展に足をお運びください。

今回はここまでです。

次回をお楽しみに(^O^)/

11月の例会の様子

遅くなりました。

11月の例会の様子をご報告いたします。

最初に事務局長から次回作品展の開催場所など事務連絡がありました。

今回は16名の参加でした。

作品展の開催場所が従来とは変わりそうです。

決まり次第順次情報をアップします。

2024年7月の作品展の開催情報を細目にチェック願います。


西川会員から帆船模型教室の活動報告と外板の張り方について説明がありました。


今までの教室の模型、チャールズヨット、ピンタ、スコットランドと並んでいます。

教室のスケジュールについても説明がありました。

これだけ密なスケジュールでも1隻完成させるにはちょっと不足気味のようです。

実際の教室での苦労話がありました。

これはチャールズヨットですが、イラストも自前で書かれてわかりやすく解説されています。

チャールズヨットの外板は一重張りです。

教室では一通張りを指導していますので、枚数を正確にカウントしながら寸法を決めて外板を成形しながら計画的に張っていきます。

また、キットの説明書と教室で使うテキストの相違点についても説明がありました。

苦労するのがB曲げです。A曲げとことなり中々曲がりません。何か工夫がいりそうです。

ベテランの中島会員からアドバイスがありました。

簡単な治具を上手く活用して、きれいにB曲げする技の説明がありました。

詳細は、一度教室か例会に来て聞いてくださいね

そうすると、ベテランの早川会員からさらに工夫した治具の説明がありました。

今回の例会はお得感があるなぁと思いました。

是非やってみようと思いました。


次に田中会員からの制作報告です。

ウクライナから帆船模型キットを直輸入されたお話です。

プラモデルの世界ですとフルインテリア(内部再現)キットのミニアートが戦争中にもかかわらず新製品をどんどん発表しています。そのたくましさには驚かされますが、今回もウクライナのキットメーカーからの輸入です。

船はキャプテンジョンスミスのシャロップです。

ちょっとマニアックな船になります。

簡単に言うと探検用の浅瀬も自由に行動できる小型のヨットです。

ジョンはディズニーにも出てくる17世紀初頭に探検をした英国人です。この船についてはNational Park Serviceのホームページにも詳しく解説されています。15人乗りの30フィートほどのリーボード(風上に上る際に船の横流れを防ぐ板:今のダガーボード)を備えた船です。浅瀬でも軽快に動き湾の探検に最適でした。

復元船が製作されています。Model Ship Worldにも詳しいこのキットの制作日誌が掲載されています。

綺麗な図面がついています。

セールの図面もあります。

リーフポイントが描かれています???

レザーカットされたきれいなキットで組み立てやすそうです。

海外ではメジャーな1/32のキットのようです。

ググるとたくさんヒットします。

材は治具はMDFですが、ブナと榛の木のようです。

榛の木はあまり聞かない名前ですが、かつては良質の炭や黒色火薬の原料になったり鉛筆材だったようです。

治具の実物の紹介もありました。

寸法がきちっととれているので、さすがレーザーカットという感じです。

3Dプリンタとレーザーカットは帆船模型のゲームチェンジャーになるかもしれません。

今回はここまでです。みなさんどうぞ良いお年を(^O^)/

10月の例会の様子

遅くなりました。

10月の例会の様子を御報告します。

今回は17名の参加でした。

今回は、金岡会員の電動糸より機と

中屋会員のHMS ROSEです。

 

最初に事務局長からの事務連絡がありました。

 

 

 


最初は金岡会員から電動糸撚り機の発表です。
部品リストです。
大変廉価に組まれています。

 

太いロープが必要な場合やS撚り、Z撚りにこだわる場合に糸撚が必要です。
電動でやるとが早く楽に作業ができます。
手動のオリムパス製絲 ストリング-II 高速式回転ひもより器がおなじみと思います。
今回は、電動です。また横型ではなく故白井先生が紹介されている縦型です。
縦型は洋書によく紹介されている横型と異なり、下撚りから上撚りへの切り替えが自動でなされます。

 

下撚りをかけていくと、1割ほど縮み、それから重りが自転し始めます。この重りの自転が上撚りで下撚りよりの時よりかなり早い回転で回ります。また、この時に分離機が自転しないように押さえる必要があります。

分離機は自動的に上に移動していきますが、
注意しないと分離機自体が自転し分離機の上に撚りがかかるとダメになります。

重りが回転を始めたら分離機をしっかりと回らないように支えてやる必要があります。

金岡会員からは、重りの自転がはじまったら、モーターを止めた方が撚りが綺麗になると紹介がありました。

 

 

 

 

 

さて製作について紹介がありました。
設計図を起こされるのは、さすが金岡会員で見事な図面を書かれています。
ギヤ比9.5ですので、撚り回転数は600rpmとチョット速めです。
駆動部分はタミヤの工作セットのミニモーター標準ギヤボックス (8速タイプ)を活用されています。
ミニモーター標準ギヤボックス (8速)
蛇足ですがシングルギヤボックス(4速タイプ)の方が200円安いです。大変リーズナブルで入手も簡単です。糸撚機を自作する場合、歯車の入手が大変です。しかも高く1つ200円くらい軽くします。
ところが、タミヤの工作セットのギヤセットはなんと歯車が5つも入って320円と大変リーズナブルです。
また、糸3本を撚るのですが、糸をかけるところがO型アンカーとするところですが、金岡会員はここでも一工夫されています。
ささめ針(SASAME) P-234 道具屋 一発ハリス止
というワンタッチで糸が挟めます。

苦労して結ぶ必要がありません。
これは大変たすかります。

組み上げた状態です。
ここでもさすが金岡会員、シャフトと歯車の間に心棒を通して滑らない様にされています。
本当にキッチリと工作されています。

実演もされました。
皆さん興味津々です。
実演では撚り時間が40秒ほどでしたので
甘撚りでした。

糸の撚りについ少々解説します。
撚数ですが糸が太くなると少なくなり、細くなると多くなります。
そのため撚り係数=撚り回数/ルート(番手)という
単位を使います。/mと/インチの2種類があるのですが、自明なので、/mと/インチは省略されることが多いです。
ポリエステル、綿糸、皮革加工でつかう麻など種類によって撚り具合は大きく異なります。
綿糸の場合は撚係数:通常3.5〜4.2回/インチ 138〜165回/mと言われています。

強撚  撚係数が5回/インチ~、
甘撚  撚係数3.6回/インチ
超甘撚 撚係数3回/インチ以下
糸の太さと比較すると
撚係数3.5〜4.2回/インチ
8番 754回 902回
20番 616回 737回
30番 389回 465回
撚りが甘ければ撚り目が垂直に近く、強くなると撚り目が水平方向に傾きます。
上撚り(うわより)とは、単糸を撚り合わせて1本の糸(双糸や三子糸)にする場合の撚りのことを指すもので、単糸にかかっている撚りは下撚りとされる。
上撚りは単糸の撚り(下撚り)とは逆方向によりをかけます。
撚り数は下撚りの約80%程度です。


次は中谷会員のhmsRose 1706です。
中谷会員はスケールは1/72と決めておられるようです。
今回の作品は、National Maritime Museum 国立海洋博物館にある
1/48の構造模型の模型です。
最初にこのHMS Roseという船ですが
中谷会員は良くNational Maritime Museum 国立海洋博物館のcollectionから写真や図面を入手されています。
この船もネットから素晴らしい写真がとれます。
このドッグヤードモデルはチャタム造船所の船大工長だったベンジャミン・ローズウェルの作品と説明されています。
HMS Rose 1706
Rose(1706); Warship; Sixth rate; Sloop; 20 guns
Scale: 1:48.

では実船はどんな船だったのか?これが今ひとつ分からない。

 

 

 

 

British Warships in the Age of Sail 1603–1714を見ても該当する船がない!!

 

 

 

 

 

文献を調べてみると
Navy Board ship modelsという構造模型の本を見ると160頁に載っています。
記述を抜粋すると

「この船は1712年チャタム造船所で進水した24門6級スループ艦と一応特定されている」

 

 

1712年のローズですが、
1710~1712年に造船されたジブラルタル級20門艦の8番艦、94フィート、273tと小型艦です。

建造費£2093だったようです。

大きさも価格もバウンティー号とほぼ同じです。

中谷会員の独特の製作方法で、左右別々に組み上げていきます。

こうすると通常のハロルドーハンの製作方法よりも、加工に精度が求められます。

各フレームのフトックは左右でピタッと一致しなければなりません。

また、ハロルドーハンの方法だとフレームの位置は固定されますが、この場合フレームの位置をどうやって決めているのか?
フレームは数が多いので0.1mmずれただけでも40フレームもあれば4mmもズレるわけですから。
図面通りにピッタと作る。
この辺の巧みの技にはただただ尊敬の念しかありません。

左右別々に砲門を開けます。
この時は、左右別々の方が楽なような気もします。
更にウエルを付けていきます。

 

 

 

左右を合体させます。
フロアーを付けていきます。
メインマストの足下にある箱形のものはショットロッカー弾薬庫とランプ室です。

電灯のない時代に火気厳禁な弾薬庫の明かりは隣りの部屋の明かり(ロウソク)で照明をしていました。
メインデッキの加工です。

ビーム(梁)レッジ(横材)カーリング(縦材)を付けます。
レッジとカーリングが組木になっているのが英国艦の特徴です。
あとひとつ、ハンギング・ニーだけでなくロッジング・ニー(水平方向のL材)も英国艦の特徴です。

当たり前のようにカーリング(縦材)がまっすぐに出来ています。
しかし、これは短いカーリング(縦材)とビーム(梁)が組木になっているので、ガタガタにならずまっすぐに仕上げるのは大変です。

船尾のチェックの床面は英国艦の特徴で、これを組子細工でされているので、ただただ感心です。

船尾の彫刻は柘植を掘っておられます。
彫刻する場合は、やはり柘植が一番です。
カステロやアマレロなどの代用柘植とは出来映えが違います。
ただ、柘植は入手難で高価です。

 

一部甲板を張って、大砲を置いていきます。

縮尺が1/72なので、大砲も小さいので加工が大変です。

 

 

砲架を治具を使って正確に加工されています。

段々を削るのに、ちょっと変わった方法で加工されています。

 

 

先端ビットで削るのでは無く鋸を入れて段々加工されています。

穴開けも、型を作って正確にあけておられます。
凄いですねぇ~

 

 

 

まだまだ話は続くのですが、今回はココまでです
次回をお楽しみに(^^)/

9月の例会の様子

9月の例会の様子です。
今回もワイワイと楽しい例会でした。
今回は17名の参加でした。

 

最初に事務局長から事務連絡と記念品の配布等がありました。

最初は三木会員の私の道具箱です。
2月の例会で紹介のあったオスマン帝国の沿岸交易船の第2弾です。

資料の少ないオスマン帝国の商船です。

が、三木会員から様々なHPの紹介など情報ソースの紹介がありました。

各ホームページについて大変詳しい解説がありました。

御興味のあるかたは参考にされたらどうでしょうか。

リギングに使うヤードやマストです。

意外にアッサリしています。

ここらからリギングを始めていきます。

 

メインマストをたててシュラウドをはりラットラインを付けてい行きます。

ここで独自の治具が活躍します。

ラットラインの間隔と角度が正確にできる治具です。

セイルについては、帆を膨らませるために一工夫されています。

帆の膨らみをフラワーアート用の紙巻ワイヤーの#30 0.45mmを活用されています。AMAZONで簡単に廉価で入手できます。

ピアノ線といえばモデルカスカンの1/700の艦船模型用のアンテナ線「メタルリギング0.3号 0.1mm」もあります。

船員さんも針金とエポキシパテで自作されています。

実際に作ってみるとチョット大きめの人になったそうです。

 

船台に海を表現されています。

ジオラマ製作のテクニックでレジンを使って波を表現されています。

 

旗についても詳しく調べておられ解説がありました。

 

 

 

また、旗をつくるのに一工夫。

アイロンプリントペーパーを活用されています。

 

 

他にも道具の紹介がありました。

自作のトースカン。

自作のレーザー:綺麗に十字をあてています。

 

小型の押切の紹介がありました。
アマティからもでていますし、簡単に自作できます。

 

造船所の紹介がありました。
ベテランの方の作業場は、道具が機能的に配置され、整理整頓清潔清掃と基本厳密に守られ見ていて気持ちがいいです。

 

 


太田会員のサラマンダーです。

ボム・ケッチと呼ばれる巨大な臼砲を据えた攻城船です。

 

 

1687年に英国のチャタム造船所で作られた、キール長20m弱の134tと小型の船です。

 

 

35人乗りで臼砲を並列に2門設置しています。

自衛用にミニオン8門とファルコン2門を船尾側に備えていますが、実際は支援船が守りをホローしました。

というのも、ボムケッチは臼砲の発射の邪魔になるためフォアマストを撤去しています。

従って、操作性のは非常に悪かったようです。
サラマンダーの臼砲は12インチ砲です。口径12インチ=30cmと巨大で砲弾は75kgもありました。サラマンダー単独で行動することはなく必ず支援船が弾薬等を補給していました。
砲身は2口径もない大変短いものです。臼砲の砲弾はこの時代では珍しく炸裂弾です。これで城を攻め落としました。

ボムケッチは元々大砲大国のフランスで発明されました。
陸軍が攻城用に使っていた臼砲を船に乗せたわけです。
1681年にルイ14世の時代にChevalie Renaudシュヴァリエ・ルノー
が発明したと言われています。ラ・フードロヤントLa Foudroyante’クラス(Foudroyante、Bombarde) です。21m120t40名乗船

臼砲ですが、衝撃がものすごく砲耳では支えきれないので大砲と砲台が一体で鋳造されています。
仰角は45度固定で射距離は火薬の量で調整していました。最大で20kg近い推進薬を使っています。
砲の断面を見ると分かりますが、下側の小さい穴に炸薬を入れ、大きな弾丸をその上に置きますが一寸変わったことをします。
炸薬の上に藁を置き、弾丸の間を粘土を詰めています。
推進薬の火が炸裂弾に回らないようにしています。
炸裂弾には当然信管が着きますが、この当時の信管は一種の導火線です。
木製で長さが25cmあり、最長40秒目盛りが刻まれ、カットして調整します。
4000mの飛距離の時31秒要したのでこれらを目安にします。
着火方法にはダブル着火といって、何と推進薬と砲弾に別々に火を付けます。
ですから、炸裂弾は正確には球形ではなく、信管が上になるように、とってが着いている砲弾もあります。
向きを確認しながら75kgの砲弾を装填しました。
タイミングをあせて砲弾の信管に着火と当時に発射薬に着火します。
今から考えると意味不明な作業ですが、流石に、後期になるとこれは不要と気づき、炸薬と砲弾の間の粘度は省略され、シングル着火になります。

臼砲の口径ですが、フランスでは12インチ、英国では10インチと13インチが多く使われました。
100kg近い重たい砲弾ですが、この砲手は4~6人と意外に少人数です。
発射の衝撃は大変なものがありますから、構造は大変丈夫に作られていました。
フランスと英国では何故か構造が異なります。

 

出典
NAVAL ARTILLERY French navy 1650-1850
The Age of Evolution, 1523-1715 (v. 1) (History of English Sea Ordnance)
余談ですが、今28万の法外な値段になってますが、私は数千円で入手しました。念のため・・・・

まだまだ話は続きますが、今回はココまでです。
次回をお楽しみに(^^)/

8月の例会の様子

8月の例会の様子です。

17名の参加でした。

今回もベテラン会員によるノウハウの連続です。

 


事務局から作品展の結果報告がありました。
猛暑で熱中症アラートの中、大変沢山の方々に来て頂きありがとうございました。
ただ、「このページを見て来た」方が数人だったそうです。(>_<)
ページの閲覧数はそこそこの数字を出しているので???です。(+o+)
来年は必ず「このページを見て来た」と記帳してくださいね(^O^)/
本当に皆様ありがとうございました。

今回は、45周年記念の記念品の配布がありました。

直径3mmのピンバイスでつかう平刀です。

幅1mmから3mmまで5種類入っています。

切れ味抜群だそうです。

 

 

 


本題の始まりです。
最初は中島会員のシップヤード社(1985年にポーランドで設立されたメーカー)

のペーパーモデル 1/72の18世紀の英国のスループ艦です。
キットはマイクロクラフトで扱っています。

HMSウルフは1752年に作られたスノウ・リギングと呼ばれる2本マスト艤装のスループ艦:Cuizer級(別名140t スループ)の4番艦です。チャタム造船所で建造されてます。ロイヤルキャロラインに似た船と言われています。
排水量141t進水は1754年5月 3ポンド砲8門 スイベル(旋回砲)10門 1781年に売却
出典:Sailing Navy list P92    Sloop of War P213

ペーパーモデルは日本では珍しいと思います。
オランダ船ではとてもポピュラーです。オランダ船研究の第一人者 AB-Hoving氏(アムステルダム国立美術館の修復部門の責任者:2012年に引退)の1/77のペーパークラフトが有名です。
息子の Emiel Hovingがフォトショップでペーパーモデルと背景を合成した素晴らしい写真がホームページで紹介されています
右の写真もホームページにある写真です。
Hovingはホームページでペーパーモデルは木製帆船模型用に比べ廉価で早く(400時間)でき、木粉飛散もないと説明しています。

中島さんからは、接着剤の費用だけでも馬鹿にならず、とにかく手間がかかると説明がありました。

このキットを紹介しているホームページがあります。
塗料までセットされているようです。
作成手順も紹介したホームページがあります。
ペーパーモデルは木製帆船模型と製作方法に大きな違いがあります。
外板は、2重張りなのですがちょっと違います。
フレームを切り取って、キール組み上げるところまでは木製と同じですが
ここでフィラー(充塡材)を入れるところですが、
ペーパモデルでは1mm厚の紙を縦張りするようです。
左右で重ならないように注意深く貼るようです。
それをサンディングして形を成形してから
印刷された外板の紙を正確にカットして貼っていくようです。
木と異なりA曲げは簡単ですが、B曲げが全くできません。
したがって、キットの線を信じて正確にカットする必要があり苦労するようです。Hovingのホームページでも作成手順を詳細に説明しています。

NAUTICAL RESEARCH JOURNAL Vol. 61, No 3 FALL 2016にも特集記事があります。なぜかネットにアップされています。いちおう紹介しますね。(+o+)

とにかくハサミとカッター作業が多く、良く切れるものを用意しないと大変だと説明がありました。
グレーチングは大変綺麗に出来たと説明されていました。

 

甲板は4ブットが正確に再現されており、このキットの売りのひとつだそうです。

この舵輪も紙です。キャプスタンも紙を重ねてつくっているそうです。

コンパスを入れる箱にロウソクの空気抜きの穴まで再現されています。

実に凝っています。

 

こちらは、別途製作中のビクトリーです。

船尾の窓枠が連なる部分ですが、このまどをひとつひとつナイフで切り抜いていくそうです。

気が遠くなる作業です。

また、紙は切り口が木と異なり綺麗ではないので、瞬間接着剤で固めて整形する必要があり、大変手間がかかるそうです。

次は大砲です。3ポンド砲が8門と舷側にスイベル:旋回砲が10門です。

大変綺麗な大砲でレベルが高いキットだと感心感心です。

 

 

 

Hovingのホームページには
大砲の作り方も詳細に紹介されています。

1/44 のスケールで 24 個の 18 ポンド砲の材料が表示しています。
バレルには160グラムの紙が使用。後部には薄い紙の補強を施し、銃口は銃身と同じ紙の細いストリップで作られ、銃の周りの装飾バンドの細いストリップは通常の 80 グラムの印刷用紙を使用
右上に見えている通り、砲尾は、様々なサイズの紙をパンチして得ています。

艤装関係も全て紙で加工されています。滑車も紙で加工されており、木工よりもかえって時間がかかるようです。
甲板などは、ドライブラシで仕上げるように説明書に書いてあるそうです。
塗料もキットについています。
ドライブラシとはプラモデルのウェザリング手法(汚し塗装)の一つです。
本来は飛行機や戦車の塗料の剥がれなど劣化を表現します。


木目塗装はプラモの世界では基本中の基本です。
AKinteractiveとVallejoとのホームページにも紹介記事があります。
帆船の甲板塗装の参考になると思います。
AKのはトラックの荷台の板を非常に使い込んだ感じで塗装しています。

エアブラシで一旦塗装してから、溶剤を浸した筆をつかって塗装をはがすことにより劣化を表現しています。

 

こちらは、樽の塗装で、最初に真っ黒なサフを吹き、薄いグレーをエアブラシで吹いて、3色の色で木の違いを表現。土色をチョコチョコと塗って木目を作ってWoodGrainで全体を整えます。

Vallejo:ファレホの塗料は京都のボークスで入手可能です。そんなに高くなく水性塗料で臭くないです。

 

 

他にも様々な木材の質感表現手法を解説した本もあります。樽、斧の柄、工具箱、荷車、木扉、木塀、ボート、木甲板他たくさんの塗装テクニックが紹介されています。
この本はAKinteractiveのRealisticWoodEffectの訳本です。16ドル70セントです。邦訳したものが2000円以下ですから一読の価値はあるかと・・・・

 

 

ペーパーモデルの完成が楽しみです。


次は田中会員の船2つです

田中さんは去年は巨大なヴィクトリー号を作品展で出典されていました。

今回は、有名なスクーナ艇とあまり誰も知らないカヌーの紹介がありました。

一つは四万十川のカヌーです。
もう一つは、有名なブルーノーズです。

 

 

 

 

 

カヌーは杉材とウォールナットで自作されています。

全て自作で製作されています。このカヌーはいわゆるダブル・エンディッド(船首と船尾に区別のない船型)です。

船首船尾も独特な曲線を描いており大変美しいしあがりですが、作業は大変だとおもいます。ベテランの技です。

次はブルーノーズです。

カナダ歴史上で最も有名なスクーナ船です。
1921年、William James Roué, が設計しました。

かなり大型の漁船兼レース艇です。
8隻もの小型漁船(2人乗り)が載ったそうです。

今作品ではうるさくなるので、スッキリと1隻のみ置いています。
インターナショナルフィッシャーマンズカップへ出廷した無敗のレース艇です。
対抗馬が有名なエルシーです。
1946年1月28日までバナナの輸送船として活躍しています。

 

今回はここまでです。(^O^)/

 

5月の例会の様子

今回は17名の参加でした。

今回は定時総会が最初に開催されました。

 

大石会長から事業報告がありました。

 

 

 

次に会計報告・事業計画、予算について報告がありました。
提出された議案は全て承認され、無事総会を終了しました。

 

 

2023年度の第45回模型展作品展について打合せがありました。
梅田スカイビル・タワーイースト36階スカイルーム2
で開催されます。
今回は土曜日からではなく、7月16日(日)~7月18日(火)
最終日は平日ですので、早めに撤収することとなりました。

 

では、私の工具箱です。
今回は、五十嵐会員と内田会員からの発表です。

最初は、五十嵐会員の発表です。
最初に卓上小型旋盤の紹介がありました。
軸間150mmの非常に小さな卓上旋盤で値段も10万円を切る廉価です。
真鍮棒から大砲を加工するのが大変楽しい作業だそうです。
続いて無料の3D-CADソフトを2種紹介されました。
また3DーCADのモデリングは大変難しいので
無料のCGブレンダーを使った船体のモデリングとデータを
3D-CADにわたし任意の場所・角度で断面図が得られる実演がありました。
無料でここまでのCADやCGが使えるとは良い時代になったものです。

 

廉価な3Dプリンター Mars3の紹介もありました。
6月の今丁度セールをやっていて298で入手できます。
糸撚マシンについて海外の凄いマシンの紹介から手作りのマシンの紹介がありました。

先端ビットの紹介の後に、エアブラシの紹介がありました。
なつかしのオリンポスのピースコンの話や知る人ぞ知る長野県の北伸精機の紹介がありました。
最後に水性カラーで、スペイン製のファレホ(京都のボークスで入手容易)や廉価で使いやすいVICカラー(ヨドバシカメラで容易に入手できます)
の紹介がありました。

続いて内田会員からスコットランドのキットについて紹介がありました。

 

 

 


キールが曲がっていてどうしても修正できず、木材から削り出された話や、

 

 

 

キャビンについてキットではなく、自作でグレードアップしたり楽しい話が沢山ありました。

 

時間がなくなりましたので、今回はここまでです。
次回をお楽しみに(^^)/