特集:大砲の3Dデータを作る

10月の例会のご要望を受けての新連載です。
「大砲の3Dデータを作る」
目標は、1カ月でデータ作れるようになるです。
今週は、第1回目ですので、大砲の下絵の読み込みまでです。
第2回目で大砲をモデリングします。
下絵を見ながら、円柱を「面の押出し」と直径を「拡大縮小」して大砲の形にしていきます。
第3回目で砲耳とドルフィン(大砲のフックみたいなやつ)のモデリングを予定しています。


■Blenderについて

今回使用するCGソフトはBlenderというフリーソフトです。
無料とあなどることなかれ、非常に多機能です。
業界ではプロはMaya、アマチュアはBlenderといわれるくらいメジャーな存在です。


最新バージョンは4.2(2024年7月)です。


今回はモデリングだけで、レンダリングしませんのでパソコンのスペックもそれほどいりません。COREi5のメモリー8GBで十分です。


ただしwindouws10の32ビット版では動きませんのでご注意を。

■Blenderのインストール

ソフトのダウンロードは、
ここから選んで
Ver4.2を
ダウンロードてください。


いろいろ聞いてきますが全て「Next」です


ライセンスの確認を聞いてきますので、チェックボックスにチェックをいれます。

それからNEXTを押します。


次にセットアップするフォルダの確認があります。

変更する必要はないでしょう。

Nextボタンを押します。


そうするとインストールの準備が整いましたと

ウィンドウがでてきます。

インストールボタンを押すとダウンロードが始まります。

なぜか最近は、寄付しませんかとウインドラスがでてきます。

困ったことに閉じるボタンがありません。

無視しても問題ありません。

ダウンロードがおわったら普通に起動させます。



ダウンロードが始まる途中、・・・許可をしますか?

とPCが訪ねてくる場合があります。

ら許可のボタンを押してください

ダウンロードには大した時間はかかりません。

すぐに終わります。


インストールが終了したことを知らせるウインドウがでたら
Finishを押します。

するとBlenderが起動します。

インストール直後にだけでる画面がでてきます。

言語が英語になっています。

日本語に変えてください。

他は変更する必要はありません。「続ける」を押します。

この画面になったら新規作成ですので、このウインドウの外側をクリックします。

これでBlenderの初期画面に行けたことになります。

■必要な機器

■機器について注意事項
センターホイール付きのマウスと10キーボードが必ずいります。

numキーでの代用ではだめです。

■初期画面
最初に直方体を削除します。」


マウスの右ボタンをクリックして、メニューを出して一番下の削除を選んで立方体を消します。

立方体を選択してdeleteボタンを押して立方体を削除することもできます。

■大砲の下絵
大砲の下絵として上面図と側面図を使います。
この2枚のファイルと使います。

それぞれダウンロードして保存しておいてください。

最終的には、こんなイメージになります。

上面図と側面図がクロスした状態です。

また下絵は若干透明度を与えています。

します。

最初に上面図の下絵を読み込みます。
まずマウスを中心に移動させます。
テンキーで7を押します。
これで上面図に視野が変わります。
この状態で上面図の下絵を読み込みます

「shift」「A」を押すとメニューが出てきます。
画像>>参照を選びます。

ファイルを選択する画面がでてきます。

先ほど保存したTop.jpgを選択します。


下絵が読み込まれました。


下絵の大きさを調整します。


右欄にアイコンが縦に並んでいます。

下から2つめの「オブジェクト・データ・プロパティ」を選択します

サイズが多分5mになっているので3.5mに変更します。
必ず3.5mにしてください。
もし、40mmなどの小さなサイズにしてしまうと、モデリング時に細かな作業で拡大したい時に、拡大ができなくなります。
ある程度大き目でモデリングが完成したら、3Dプリンターへデータを渡す前に1/72とかサイズを縮小します。
その方が作業が楽です。


これでは見にくいのでマウスのセンターボールを動かして拡大します。
モデルではなく、視界を前後左右に移動させるのは「shift」+{センターボールを押し}てマウス移動させます。

センターボールだけ押してマウスを動かすと回転していまします。

その場合は、テンキーの7を押して上面視野に戻します。

拡大すると下絵が濃すぎるので「不透明度」を調整します。
ここらは好みですが、0.109にしています。


大砲の下絵を中心をX軸(赤色)、砲耳をY軸(緑色)に合わせるため下絵を移動させます。
画像の移動は「G」を押してマウスを動かすと上下左右に移動できます。
マウスの左ボタンを押すと移動を終了できます。


次に側面図の下絵を読み込みます。
テンキーの1を押します
そうすると上面図の下絵が見えなくなります。

上面図の時と同様に側面図の下絵を読み込みます

この状態で、「shift」「A」を押して
画像>>参照を選びます。


先ほど保存したSide.jpgを選択します。
「参照画像を読込」を押します。

下絵が読み込まれました。

下絵の大きさを調整します。

右欄にアイコンが縦に並んでいます。
下から2つめの「オブジェクト・データ・プロパティ」を選択します

サイズを3.5mに変更します。

これでは見にくいのでマウスのセンターボールを動かして拡大します。


視界を前後左右に移動させるのは「shift」+{センターボールを押し}てマウス移動させます。

センターボールだけ押してマウスを動かすと回転していまします。

その場合は、テンキーの1を押して側面視野に戻します。
拡大すると下絵が濃すぎるので「不透明度」を調整します。

ここらは好みですが、0.150にしています。


左右の位置を調整します。
画像の移動は「G」を押してとマウスで上下左右に移動できます。
マウスの左ボタンを押して確定です。
砲身の中心線と赤いX軸を合わせ、砲耳の中心に青いZ軸が来るように移動させます。

ここでテンキーの0を押してください

こうなっているハズです。


データを保存しましょう
「ファイル」「名前を付けて保存」で保存します。

今回はここまでです。

次回からいよいよ大砲のモデリングを実施します。
下絵に合わせて円柱を「面の押出し」砲身から砲尾へ伸ばしていきます。「拡大縮小」で円の直径を変化させ大砲をモデリングします。
単なるCGなら断面図を描いて360度回転させれば簡単にできますが、3DプリンターへのSTLファイルの出力が目的ですので、回転体は使いません。
0度と各点と360度回した点をうまく処理しないと無数のSTLエラーになるためです。
STLファイルを出力する場合は、常にSTLエラーがでないようにモデリングをしていきます。
さぁチャレンジしましょう!