梅田スカイビル 36階で開催した模型店の様子の第3弾レポートです。
今回は巨匠の作品が登場します。
中島会員のLE CYGNE ル・シーニューは、白井一信・東康生 共著 の「華麗なる帆船模型」で白井さんの話しに出てくる帆船模型です。
白井さんが関西に赴任されたときに、ザロープオーサカで中島さんと精密地獄にはまったとのくだりがあります。
これが、その実物です。
カロネード砲は精密そのもので、全て手作りです。
ストーブ(帆船の調理用の釜)も全て手作りです。
白井さんの本にもあった、この小さな扉は可動式です。
ただただ驚きです。
船尾の仕上がりと小舟にも注目
各リギングも実に細かく再現されています。
これは武装したカッターです。
船尾の大砲、昇降口、舵 いずれも細かな作業をされています。
フィッドルブロック(バイオリンの様な形の滑車)も精密に再現されています。
英国の74門艦です。
構造模型で1/100という小スケールは大変珍しいです。
3年製作にかけておられます。
船首から前楼です。
グレーチングも精密に仕上げられています。
ストーブ(調理用の釜)の煙突も綺麗にできています。
キャプスタンもバッチリです。
アンカー周りや、階段も綺麗に仕上げられています。
プープデッキも精密そのものです。
デッドアイとチェーンの細工も光っています。
英国艦の特徴的な船尾装飾も綺麗に作られています。
ランタンも精密な加工です。
コロンブスのサンタマリアと並んで有名な船です。
コロンブスはサンタマリアよりピンタを好んだともいわれています。
2年かけての大作です。
大砲の精密な加工
砲架の実に細やかな索まわし
デッドアイも綺麗に加工されています。
実物が発掘され復元されています。
大砲、ハッチ、ポンプも綺麗に作られています。
帆船時代の船は漏水が激しく、必ず複数のポンプを備えています。
ポンプが動かなければ船は沈むとも言われていたようです。
帆走状態の帆船模型は左舷から見るのと、右舷から見るのでは少し様子が違い面白いです。
16世紀のガレオン船の特徴で、3本マストではなく4本となっています。
一番後ろのミズンマストが2本となっています。
17世紀にはあまり見られない帆艤装です。
早川会員のバイキング船です。
この船はノルウエーのオスローの南西120kmのヴェストフォル州のサンデフィヨルド市のゴクスタ(Gokstad)農地の泥の中から1880年にニコライによって発掘されています。
泥に埋まっていましたがバイキング船が沈没したのではなく、バイキングの長が亡くなると船とともに埋葬した船葬墓といわれています。
大変状態がよくオスローのバイキング博物館に展示されています。
オールは32もあったといわれています。
バイキング船は船首と船尾が同じ形です。LongBoatとよばれ南方のRoundShipと異なる発展をしています。また書籍によってはDouble-Endedと表現されています。10ノットもでたという文献もあります。10世紀に一世を風靡した船形です。
こののち、船尾中央に舵をつけたコグ船が出現してきます。
バイキング船の舵は右舷にのみ1つあります。船体中央ではありません。
右舷をスタボーといいますが、これは
steering-side→
steer-board→
Starboardになったと、RCAndersonのSailing Shipに記述されています。
田中会員の作品です。
田中会員はいつもビックリするような模型をだされておられ、今回もペーパーモデルとハーフモデルと大変貴重な作品をだされていました。
今回はハイペリオン号です。
ボライソー・シリーズの
本当に沢山の方々のご来場ありがとうございました。
今回、全ての船を紹介することができませんでした。
近々にすべての作品を網羅した写真集をアップしますので、今しばらくお待ちください。(^^)/