お待たせしました。
第45回木製帆船模型展2023年7月のアルバムをアップしました。
どうぞご覧下さい。
スイマセン44回、43回と過去の分は表示が乱れています。順次修繕していきます。
Sailing ship Modelers
遅くなりました。
11月の例会の様子をご報告いたします。
最初に事務局長から次回作品展の開催場所など事務連絡がありました。
今回は16名の参加でした。
作品展の開催場所が従来とは変わりそうです。
決まり次第順次情報をアップします。
2024年7月の作品展の開催情報を細目にチェック願います。
西川会員から帆船模型教室の活動報告と外板の張り方について説明がありました。
今までの教室の模型、チャールズヨット、ピンタ、スコットランドと並んでいます。
教室のスケジュールについても説明がありました。
これだけ密なスケジュールでも1隻完成させるにはちょっと不足気味のようです。
実際の教室での苦労話がありました。
これはチャールズヨットですが、イラストも自前で書かれてわかりやすく解説されています。
チャールズヨットの外板は一重張りです。
教室では一通張りを指導していますので、枚数を正確にカウントしながら寸法を決めて外板を成形しながら計画的に張っていきます。
また、キットの説明書と教室で使うテキストの相違点についても説明がありました。
苦労するのがB曲げです。A曲げとことなり中々曲がりません。何か工夫がいりそうです。
ベテランの中島会員からアドバイスがありました。
簡単な治具を上手く活用して、きれいにB曲げする技の説明がありました。
詳細は、一度教室か例会に来て聞いてくださいね
そうすると、ベテランの早川会員からさらに工夫した治具の説明がありました。
今回の例会はお得感があるなぁと思いました。
是非やってみようと思いました。
次に田中会員からの制作報告です。
ウクライナから帆船模型キットを直輸入されたお話です。
プラモデルの世界ですとフルインテリア(内部再現)キットのミニアートが戦争中にもかかわらず新製品をどんどん発表しています。そのたくましさには驚かされますが、今回もウクライナのキットメーカーからの輸入です。
船はキャプテンジョンスミスのシャロップです。
ちょっとマニアックな船になります。
簡単に言うと探検用の浅瀬も自由に行動できる小型のヨットです。
ジョンはディズニーにも出てくる17世紀初頭に探検をした英国人です。この船についてはNational Park Serviceのホームページにも詳しく解説されています。15人乗りの30フィートほどのリーボード(風上に上る際に船の横流れを防ぐ板:今のダガーボード)を備えた船です。浅瀬でも軽快に動き湾の探検に最適でした。
復元船が製作されています。Model Ship Worldにも詳しいこのキットの制作日誌が掲載されています。
綺麗な図面がついています。
セールの図面もあります。
リーフポイントが描かれています???
レザーカットされたきれいなキットで組み立てやすそうです。
海外ではメジャーな1/32のキットのようです。
ググるとたくさんヒットします。
材は治具はMDFですが、ブナと榛の木のようです。
榛の木はあまり聞かない名前ですが、かつては良質の炭や黒色火薬の原料になったり鉛筆材だったようです。
治具の実物の紹介もありました。
寸法がきちっととれているので、さすがレーザーカットという感じです。
3Dプリンタとレーザーカットは帆船模型のゲームチェンジャーになるかもしれません。
今回はここまでです。みなさんどうぞ良いお年を(^O^)/
11月26日(日)13:30〜
大阪駅前第2ビル 5階 第4研修室
さわやかな秋を期待していましたのに一足飛びに冬に突入といった感になりました。
一日の気温の変化大きい中、皆様体調の方は万全でしょうか?お伺いいたします。
さて本年最後となります11月例会の案内です。
先月予定しておりました“外板張り”は都合により中止となりましたが
改めて今月講演いただける運びとなりました。
また横浜から作品展の様子をいただきましたので報告いたします。
その他ウクライナへキットを発注された話、
また次回の例会は2月となりますので、
12月に有志による忘年会、1月の新年会の案内など予定しております。
ぜひ多数参加ください。
皆様の元気な姿を見ることを楽しみにしています。
以下ご案内申し上げます。
日 時:11月26日(日) 13:30〜
場 所:大阪駅前第2ビル 5階 第4研修室
テーマ:
外板張りについて(模型教室を通して) 西川会員
『Captain John Smith’s Shallop』
発注から入手までと現状 田中(澄)会員
横浜帆船同好会 作品展の報告 金岡事務局
その他 忘年会、新年会等
5階フロアー図
第4研修室
10月の例会の様子を御報告します。
今回は17名の参加でした。
今回は、金岡会員の電動糸より機と
中屋会員のHMS ROSEです。
最初は金岡会員から電動糸撚り機の発表です。
部品リストです。
大変廉価に組まれています。
太いロープが必要な場合やS撚り、Z撚りにこだわる場合に糸撚が必要です。
電動でやるとが早く楽に作業ができます。
手動のオリムパス製絲 ストリング-II 高速式回転ひもより器がおなじみと思います。
今回は、電動です。また横型ではなく故白井先生が紹介されている縦型です。
縦型は洋書によく紹介されている横型と異なり、下撚りから上撚りへの切り替えが自動でなされます。
下撚りをかけていくと、1割ほど縮み、それから重りが自転し始めます。この重りの自転が上撚りで下撚りよりの時よりかなり早い回転で回ります。また、この時に分離機が自転しないように押さえる必要があります。
分離機は自動的に上に移動していきますが、
注意しないと分離機自体が自転し分離機の上に撚りがかかるとダメになります。
重りが回転を始めたら分離機をしっかりと回らないように支えてやる必要があります。
金岡会員からは、重りの自転がはじまったら、モーターを止めた方が撚りが綺麗になると紹介がありました。
さて製作について紹介がありました。
設計図を起こされるのは、さすが金岡会員で見事な図面を書かれています。
ギヤ比9.5ですので、撚り回転数は600rpmとチョット速めです。
駆動部分はタミヤの工作セットのミニモーター標準ギヤボックス (8速タイプ)を活用されています。
ミニモーター標準ギヤボックス (8速)
蛇足ですがシングルギヤボックス(4速タイプ)の方が200円安いです。大変リーズナブルで入手も簡単です。糸撚機を自作する場合、歯車の入手が大変です。しかも高く1つ200円くらい軽くします。
ところが、タミヤの工作セットのギヤセットはなんと歯車が5つも入って320円と大変リーズナブルです。
また、糸3本を撚るのですが、糸をかけるところがO型アンカーとするところですが、金岡会員はここでも一工夫されています。
「ささめ針(SASAME) P-234 道具屋 一発ハリス止」
というワンタッチで糸が挟めます。
苦労して結ぶ必要がありません。
これは大変たすかります。
組み上げた状態です。
ここでもさすが金岡会員、シャフトと歯車の間に心棒を通して滑らない様にされています。
本当にキッチリと工作されています。
実演もされました。
皆さん興味津々です。
実演では撚り時間が40秒ほどでしたので
甘撚りでした。
糸の撚りについ少々解説します。
撚数ですが糸が太くなると少なくなり、細くなると多くなります。
そのため撚り係数=撚り回数/ルート(番手)という
単位を使います。/mと/インチの2種類があるのですが、自明なので、/mと/インチは省略されることが多いです。
ポリエステル、綿糸、皮革加工でつかう麻など種類によって撚り具合は大きく異なります。
綿糸の場合は撚係数:通常3.5〜4.2回/インチ 138〜165回/mと言われています。
強撚 撚係数が5回/インチ~、
甘撚 撚係数3.6回/インチ
超甘撚 撚係数3回/インチ以下
糸の太さと比較すると
撚係数3.5〜4.2回/インチ
8番 754回 902回
20番 616回 737回
30番 389回 465回
撚りが甘ければ撚り目が垂直に近く、強くなると撚り目が水平方向に傾きます。
上撚り(うわより)とは、単糸を撚り合わせて1本の糸(双糸や三子糸)にする場合の撚りのことを指すもので、単糸にかかっている撚りは下撚りとされる。
上撚りは単糸の撚り(下撚り)とは逆方向によりをかけます。
撚り数は下撚りの約80%程度です。
次は中谷会員のhmsRose 1706です。
中谷会員はスケールは1/72と決めておられるようです。
今回の作品は、National Maritime Museum 国立海洋博物館にある
1/48の構造模型の模型です。
最初にこのHMS Roseという船ですが
中谷会員は良くNational Maritime Museum 国立海洋博物館のcollectionから写真や図面を入手されています。
この船もネットから素晴らしい写真がとれます。
このドッグヤードモデルはチャタム造船所の船大工長だったベンジャミン・ローズウェルの作品と説明されています。
HMS Rose 1706
Rose(1706); Warship; Sixth rate; Sloop; 20 guns
Scale: 1:48.
British Warships in the Age of Sail 1603–1714を見ても該当する船がない!!
文献を調べてみると
Navy Board ship modelsという構造模型の本を見ると160頁に載っています。
記述を抜粋すると
「この船は1712年チャタム造船所で進水した24門6級スループ艦と一応特定されている」
1712年のローズですが、
1710~1712年に造船されたジブラルタル級20門艦の8番艦、94フィート、273tと小型艦です。
建造費£2093だったようです。
大きさも価格もバウンティー号とほぼ同じです。
こうすると通常のハロルドーハンの製作方法よりも、加工に精度が求められます。
各フレームのフトックは左右でピタッと一致しなければなりません。
また、ハロルドーハンの方法だとフレームの位置は固定されますが、この場合フレームの位置をどうやって決めているのか?
フレームは数が多いので0.1mmずれただけでも40フレームもあれば4mmもズレるわけですから。
図面通りにピッタと作る。
この辺の巧みの技にはただただ尊敬の念しかありません。
左右別々に砲門を開けます。
この時は、左右別々の方が楽なような気もします。
更にウエルを付けていきます。
左右を合体させます。
フロアーを付けていきます。
メインマストの足下にある箱形のものはショットロッカー弾薬庫とランプ室です。
電灯のない時代に火気厳禁な弾薬庫の明かりは隣りの部屋の明かり(ロウソク)で照明をしていました。
メインデッキの加工です。
ビーム(梁)レッジ(横材)カーリング(縦材)を付けます。
レッジとカーリングが組木になっているのが英国艦の特徴です。
あとひとつ、ハンギング・ニーだけでなくロッジング・ニー(水平方向のL材)も英国艦の特徴です。
当たり前のようにカーリング(縦材)がまっすぐに出来ています。
しかし、これは短いカーリング(縦材)とビーム(梁)が組木になっているので、ガタガタにならずまっすぐに仕上げるのは大変です。
船尾のチェックの床面は英国艦の特徴で、これを組子細工でされているので、ただただ感心です。
船尾の彫刻は柘植を掘っておられます。
彫刻する場合は、やはり柘植が一番です。
カステロやアマレロなどの代用柘植とは出来映えが違います。
ただ、柘植は入手難で高価です。
縮尺が1/72なので、大砲も小さいので加工が大変です。
段々を削るのに、ちょっと変わった方法で加工されています。
穴開けも、型を作って正確にあけておられます。
凄いですねぇ~
まだまだ話は続くのですが、今回はココまでです
次回をお楽しみに(^^)/
10月22日(日)13:30〜
大阪駅前第2ビル 5階 第4研修室
9月の例会の様子です。
今回もワイワイと楽しい例会でした。
今回は17名の参加でした。
最初に事務局長から事務連絡と記念品の配布等がありました。
最初は三木会員の私の道具箱です。
2月の例会で紹介のあったオスマン帝国の沿岸交易船の第2弾です。
資料の少ないオスマン帝国の商船です。
が、三木会員から様々なHPの紹介など情報ソースの紹介がありました。
各ホームページについて大変詳しい解説がありました。
御興味のあるかたは参考にされたらどうでしょうか。
意外にアッサリしています。
ここらからリギングを始めていきます。
メインマストをたててシュラウドをはりラットラインを付けてい行きます。
ここで独自の治具が活躍します。
ラットラインの間隔と角度が正確にできる治具です。
帆の膨らみをフラワーアート用の紙巻ワイヤーの#30 0.45mmを活用されています。AMAZONで簡単に廉価で入手できます。
ピアノ線といえばモデルカスカンの1/700の艦船模型用のアンテナ線「メタルリギング0.3号 0.1mm」もあります。
実際に作ってみるとチョット大きめの人になったそうです。
ジオラマ製作のテクニックでレジンを使って波を表現されています。
アイロンプリントペーパーを活用されています。
自作のトースカン。
自作のレーザー:綺麗に十字をあてています。
小型の押切の紹介がありました。
アマティからもでていますし、簡単に自作できます。
造船所の紹介がありました。
ベテランの方の作業場は、道具が機能的に配置され、整理整頓清潔清掃と基本厳密に守られ見ていて気持ちがいいです。
ボム・ケッチと呼ばれる巨大な臼砲を据えた攻城船です。
1687年に英国のチャタム造船所で作られた、キール長20m弱の134tと小型の船です。
自衛用にミニオン8門とファルコン2門を船尾側に備えていますが、実際は支援船が守りをホローしました。
というのも、ボムケッチは臼砲の発射の邪魔になるためフォアマストを撤去しています。
従って、操作性のは非常に悪かったようです。
サラマンダーの臼砲は12インチ砲です。口径12インチ=30cmと巨大で砲弾は75kgもありました。サラマンダー単独で行動することはなく必ず支援船が弾薬等を補給していました。
砲身は2口径もない大変短いものです。臼砲の砲弾はこの時代では珍しく炸裂弾です。これで城を攻め落としました。
ボムケッチは元々大砲大国のフランスで発明されました。
陸軍が攻城用に使っていた臼砲を船に乗せたわけです。
1681年にルイ14世の時代にChevalie Renaudシュヴァリエ・ルノー
が発明したと言われています。ラ・フードロヤントLa Foudroyante’クラス(Foudroyante、Bombarde) です。21m120t40名乗船
臼砲ですが、衝撃がものすごく砲耳では支えきれないので大砲と砲台が一体で鋳造されています。
仰角は45度固定で射距離は火薬の量で調整していました。最大で20kg近い推進薬を使っています。
砲の断面を見ると分かりますが、下側の小さい穴に炸薬を入れ、大きな弾丸をその上に置きますが一寸変わったことをします。
炸薬の上に藁を置き、弾丸の間を粘土を詰めています。
推進薬の火が炸裂弾に回らないようにしています。
炸裂弾には当然信管が着きますが、この当時の信管は一種の導火線です。
木製で長さが25cmあり、最長40秒目盛りが刻まれ、カットして調整します。
4000mの飛距離の時31秒要したのでこれらを目安にします。
着火方法にはダブル着火といって、何と推進薬と砲弾に別々に火を付けます。
ですから、炸裂弾は正確には球形ではなく、信管が上になるように、とってが着いている砲弾もあります。
向きを確認しながら75kgの砲弾を装填しました。
タイミングをあせて砲弾の信管に着火と当時に発射薬に着火します。
今から考えると意味不明な作業ですが、流石に、後期になるとこれは不要と気づき、炸薬と砲弾の間の粘度は省略され、シングル着火になります。
臼砲の口径ですが、フランスでは12インチ、英国では10インチと13インチが多く使われました。
100kg近い重たい砲弾ですが、この砲手は4~6人と意外に少人数です。
発射の衝撃は大変なものがありますから、構造は大変丈夫に作られていました。
フランスと英国では何故か構造が異なります。
出典
NAVAL ARTILLERY French navy 1650-1850
The Age of Evolution, 1523-1715 (v. 1) (History of English Sea Ordnance)
余談ですが、今28万の法外な値段になってますが、私は数千円で入手しました。念のため・・・・
まだまだ話は続きますが、今回はココまでです。
次回をお楽しみに(^^)/
神戸帆船模型の会の作品展に行ってきました。
場所はいつもの「こうべまちづくり会館」阪急電車の花隈駅から道路を渡ってすぐのところです。
目立つところに看板がありました。
おどろいたことに中に入ってみると大きなディスプレイに展示場の様子が写っていました。
大迫力でビックリです。
会場は1Fではなく地下です。
早速階段をおります。
いつも見る旗は青バックですがこれは赤バックです。
奥には帆船模型の製作の様子を詳細に解説したコーナーもあります。
順を追ってフレーム組、フィラー充填、外板張り、艤装、リギングまでステップバイステップで解説されています。
これ準備が大変だったと思います。10数船を作っているのとおなじですから。
それでは入口から作品をみていきましょう!!
こんな展示もありました。
是非皆さんも足を運びましょう
9月26日(火)16時まで開催しています(^O^)/
日 時:9月24日(日) 13:30〜
場 所:大阪駅前第2ビル 6階 第2研修室